レペゼン 

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リスクを認識する

投資で素晴らしい成果をあげるには、リターンを生み出すことと、リスクをコントロールすることの両方が必要だ。そして、リスクをコントロールするためには、まずそれを認識することが絶対的な必要条件となる。

リスクとは、将来、生じる結果についての、そしてこのましくない結果が生じた場合に損失が発生する確率についての不確かさを意味する。

リスクの認識は多くの場合、投資家が過度に楽観的でリスクをないがしろにしており、その結果として、有る資産を高すぎる価格で買っていると気づくところから始まる。

バリュー投資家は、高リスクと低い期待リターンが表裏一体の関係にあるとみている。どちらも主に高い価格によってもたらされるからだ。したがって、個別の証券についてであれ、市場全体についてであれ、価格と本質的価値の関係性を意識することが、リスクにうまく対処する上で不可欠な要素となる。価格が高くなりすぎて、得られるはずの潜在的なリターンよりも、損失が発生する可能性が強まった時にリスクは生じる。このリスクに対処するには、まずそれを認識することだ。

ペンション&インベストメンツ誌の記事に、うまいたとえ話があった。「ジル・フレッズトンは全国的に名の通った雪崩研究の専門家だ。『フレッズトンは、安全装備を充実させると、登山者がより高いリスクを冒し、かえって安全性が低下する』という一種のモラルハザード・リスクの事を知っている。」金儲けの機会と同じく、市場に存在するリスクの度合いは、証券や戦略や金融機関ではなく、市場参加者の態度に由来する。市場の構造にいかなる要素が組み込まれていようとも、投資家が慎重に振舞わない限り、リスクは低くならない。

結論を言うとリスクは排除できない。

人はリスクを認識する自身の能力を著しく過大評価する一方、リスクを避けるためになすべきことをひどく過小評価する。このため、知らず知らずのうちにリスクを許容しており、それがさらにリスクを生み出す要因となる。だからこそ、一般的ではない二次的思考でリスクの問題に取り組むことが必要不可欠なのだ。