レペゼン 

日々の気づき、目標設定etc

リスクをコントロールする

投資家の仕事とは利益を得るために、きちんと理解したうえでリスクをとることだ。これがうまくできるかどうかが、優れた投資家とそれ以外とを分け隔てる。

優れた投資家はリターンを生み出す能力と少なくとも同じぐらい、リスクをコントロールする能力を持っているという点で卓越している。獲得するリターンに相応する水準よりも低いリスクをとる者こそ、優れた投資家だと考える。高いリスクをとって高いリターンを達成してもほとんど意味はない。

良い時期には、目に見えなくてもリスクをコントロールすることがやはり不可欠である。

良い運用の定義とは何だろうか。

ほとんどの市場観測者は、非効率的な市場のメリットが、あるマネージャーがベンチマークと同水準のリスクをとって、それよりも高い収益率を達成d系るといった点にあると考えている。このマネージャーは確かにいい仕事をしているがこれは非効率的な市場のメリットの半分に過ぎない。非効率的な市場では、有能な投資家がベンチマークよりも低いリスクをとってベンチマークと同水準のリターンを達成することも可能だ。私は、こちらこそが優れた運用だと思う。

上げ相場で最大限のリターンを上げながら、下げ相場においても優れたパフォーマンスを達成する態勢を整えるにはどうすればよいか。市場平均を下回るリスクを取りながら、平均を超えるリターンを上げる。それこそが巧みな運用だ。

卓越した投資家というのは、他の投資家よりも高いリターンを記録する者ではなく、他の投資家よりも低いリスクをとって同じリターンを達成する者ではないだ追うか。

 

リスクコントロールとリスク回避には重要な違いが有る点を明確にしておきたい。

リスクコントロールとは、損失を回避するのに最適な手段である。一方、リスク回避は結果として利益回避にもなる可能性が有る。十分な見返りが得られるときにリスク(特に、他の者が極度に嫌うリスク)をとることで、我々は顧客に付加価値を提供しようと努めている。

長期的に投資に成功するための道は、やみくもにリスクをとることではなく、リスクをコントロールすることにある。キャリア全体を通してみた場合、ほとんどの投資家の成否は、利益を上げた投資のすばらしさよりも、損を出した投資の数とその損失の規模で決まる。巧みなリスクコントロールこそが優れた投資あのしるしなのだ。